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アンバランスなsweet
第23章 対峙する心

「初めて紫乃を見た時は、笑顔が亜子に似ているなぁって思った。」
何が…。
何が私と亜子さんを結びつけたんだろう。
「それだけで。特に意識はしていなかった。
でも、スキーの日の朝に挨拶してくれたその声が亜子の声に良く似ていて気になり始めた。
でもそんな偶然は無いとは言えない。
ドキッとはしたさ。その存在が熊さんが連れてきた女の子から、紫乃という名前を持つぐらいにはね。
そして、紫乃。あの日車酔いしただろう。
俺にとっては、あれが決め手だった。
―――あぁ、亜子が帰ってきた。
あの時俺は、そう確信したんだ。」

