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アンバランスなsweet
第24章 火事の現場で

「紫乃さーん!!」
「紫乃ちゃん!」
「里奈ちゃん!里花さん!」
里奈ちゃんと里花さんの声がして、そちらへ振り向けば小柄な二人が私に向かって手を振っていた。
救急車の音が響いている。
女の子とその母親が救急車に乗り込む姿が見えて。これから、隣町の総合病院へ救急搬送され、診察をうけるのだろう。
「あの女の子、無事に救出されて良かったですね」
「あの娘のお母さんの叫びを聞いた時は、どうなることかと思ったわね」
里花さんと里奈ちゃんの会話に耳を傾けつつ、ずっとその消防士の姿を目で追ってしまう自分がいた。

