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第25章 繋がる気持ち

―――真くんと、もう少し一緒にいたい。


この曲がれば、すぐに消防署が見えて来る。そしたら、真くんとは今日はお別れだもの。


これからまだお仕事が残っているんだろうな、なんて思えば、その言葉を口にする事が出来なかった。


もしかして――――。

もしかして、真くんも私と同じように思ってくれてたら良いな。
私の気持ちが神様に届いたのかな、なんて。

そんな淡い期待に胸が小さく揺れた。


―――なんてね。


そんなに上手く物事が運ぶ訳が無い。
片桐さんとの事を告白すること――それは自分の弱さと向き合うことだった。

もしかしたら、真っ直ぐな真くんには、片桐さんへ私がした行動は、軽蔑されてしまうようなことかもしれない。
それを思えば、みぞおちの辺りが苦しくなるのだ。