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第25章 繋がる気持ち

紫乃からの告白を聞いて。俺の頭を占めたのはそんな気持ちだった。

なら、このまま――。

俺がお前をさらったとしたら、紫乃…お前はどうするんだろう。


好きじゃない無いのに。それでも―――お前は片桐さんの手をとるのか？


―――俺は、そんなの嫌だ、認めない。


そんな紫乃に苛立ちを歯痒さを感じ、俺は唇を強く噛み締めた。



「―――こんな私、真くん、軽蔑しちゃうでしょ。」



消え入りそうな小さな声でそう呟いた紫乃が、ふいに俺の方に顔を向けた。

儚げに震える細い肩。
こっちを向いた紫乃の瞳に浮かぶ不安気な光。

でも―――その刹那。

頼りなさげに揺れていたその瞳に力が籠った。
まるで、何かを決意したように―――静から動へと塗り替えられた、ひた向きな紫乃の瞳が、静かに俺を見つめていた。


「私ね、こんな自分が嫌いで。変わりたくて――。
だから、キチンと片桐さんに気持ちを話してお別れしてきたの。

だって――――私が好きな人は真くんなんだもの。」