パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第26章 繋がった気持ち

　
　でも。

　啄むような柔らかなキスは、砂糖菓子みたいに甘くて。この時間がずっと続けばいい――そう願った私の気持ちとはうらはらに、真くんは私の両肩に手を当てグイッと押しやって、私の躯と距離を置いた。
　
　甘く触れあっていた唇は離れてしまい、二人の間に僅かな隙間ができてしまう。
　互いの吐息に甘く震えて漂っているキスの余韻に、もっと――そう願っても、そんな台詞を口する勇気を私は持ち合わせてなどいなくて。
　舞い上がる気持ちをもて余したまま、私は真くんにギュッとしがみつかずにはいられなかった。
　　
　でも、思わず口からついて出そうになったソレは私の本心だ。
　
　そして…私の躯を包むうわずった気持ちは、内気な私を凄く大胆にした。
　―――そう。自分からキスを求めるように瞳を閉じる行為に出てしまうぐらいに――…。