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第7章 思惑の裏側で

ーーでも。

それだけなら里花さんも俺に相談なんかしないだろう。



むしろ優しくて素敵な旦那様だとオノロケ全開。幸せオーラを振りまく筈だ。あの貴女ならば。




そうやって、熊さんを狙う女達に見せつけるんだ。




過去にも色々あったからな、熊さん。
barの女の子の人生相談とか、女友達の彼氏の悩みとか。


そして‥
据え膳‥食べちゃうんだよ。
一番がいるのに。




俺は育ってきた環境からなのか、そう言う男の甲斐性みたいな物は理解出来ないのだ。




ーー母親みたいなタイプの女はどうも苦手で。




俺の母親は女の細腕で俺を育ててくれたいい母親だけど、男なしでは暮らせないそんな女で。
据え膳食いまくる様な奴‥ばっかり好きになる割にしたかに生きるそんな貴女だ。




熊さんは男同士としてなら最高だけど。
前言撤回ーーやっぱり、女だったら嫌かも。




今、一番危険な場所に位置しているのが、
自分に無自覚なあの女。