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アンバランスなsweet
第8章 ドキドキのスキー‥
里花さんの顔がマトモに見れない。
私‥、今酷い顔してるもの。
一瞬だけど‥邪魔しないでって思った。
このまま自分だけの熊さんになればイイって‥。




私のドキドキは行き場が無くなり、
だからといって‥すぐに思い切れる訳でも無くてー‥。




「熊さん、俺と交代してくれませんか?」




真くんの申し出に、私はうつ向いていた顔をあげた。
顔をあげた先に真くんの黒い瞳が見えた。




里花さんの隣に立って、熊さんと里花さんに向かって話している筈なのに‥。
私に突き刺さる様な真っ直ぐな視線を投げ掛けてくる真くん。




私の口にしたらダメな想いなんか全部お見通しだと言わんばかりのその視線が私には強すぎて。




(お願い!熊さん‥ダメだって言って。 )




熊さんに対する気持ちがバレてる真くんと一緒にリフトに乗るのは辛かった。
真くんに自分の弱さが全部引きずり出されそうになるのが怖かった。



でも。私のそんな気持ちは熊さんも里花さんも知りようが無い。

むしろ、今日の男性メンバーの中で、引っ込み思案な私は、真くんは断トツでお喋り出来ていて。
車の中でも助けて貰ったし、仲良いと思われてるかも知れない。



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