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アンバランスなsweet
第8章 ドキドキのスキー‥
真くんに手を引かれ、何とかリフトに乗ることが出来た。
私と真くんを乗せたリフトは滑るように上昇していく。




「‥ありがとう」




軽くパニックになっていた私を引っ張ってくれて、助けてくれた真くんにお礼を言った。
「あぁ」と小さく頷いた真くんは、そのまま黙ってしまう。


真くんには熊さんへの気持ちは知られているし、さっきの舞い上がっている私の姿を見られていて。


何も言わない真くん。
奥さんが居る人にこんな憧れを抱いてしまった私のこと‥軽蔑してるのかな。


だから何も話してくれないのかな。


さっきまで真くんとリフトに乗るのが怖かった。
私の気持ちを暴いてしまう真くんのストレートさが自分に自信のない私には眩しすぎるから。


私も真くんもお互い何も言えないまま、気詰まりな時間が流れ、それから逃れる様に私はゲレンデの方に視線を向ける。


上からゲレンデを見下ろせば、
片桐さんとゆっくり降りてくる里奈ちゃんが見えた。

谷口さんと未希ちゃんは仲良く同じシュプールを描きながら滑り降りて行く。




「真くん!みんなが見えるよ!」




気詰まりな空気を切り裂くように、私ははしゃいで真くんに声を掛けた。


でもー‥。真くんから返って来た言葉は‥。



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