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アンバランスなsweet
第9章 本音と建前と自分の気持ちと
彼女をみていると、世話好きで、笑顔が可愛くて。芯が強い女性だな、そう思うんだ。


自分に自信が無くて。全然タイプじゃない紫乃。


だけれど。
危なっかしくて、自己評価が低めのアイツが、里奈ちゃんより気になった。

ーー可愛いやつ

そう思ってしまった。



朝からヒトの愛車で具合が悪くなって。

(俺の運転荒かったのか?)

もともと車酔いしやすいタイプの紫乃。
帰りは早々に薬を飲ませておいたから今度は大丈夫だろう。



*****



スキー場から車で10分走れば地元でも有名なその温泉は白濁した色の泉質の柔らかなお湯で。
今日は一日遊んだからゆっくりお湯に浸かってサッパリしたい。



女湯と、男湯。


暖簾の所までみんなと談笑しながら歩いた。


今日は、谷口さんと未稀ちゃんをくっつけるのが一番の目的だった筈だから、仲良くお喋りに興じている二人を見るとなんだか嬉しくなる。



「湯船で足、良くマッサージしておけよ。筋肉痛がやわらぐ。」



紫乃に向かってそう言った。
体を酷使した後は温めて解してやるのが効果的だ。
スキーは下半身に結構来るから。
明日はアイツ筋肉痛だろうな。


筋肉痛でヒィヒィ言ってる紫乃を想像したら少し可笑しくて俺は一人くすりと笑う。

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