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アンバランスなsweet
第9章 本音と建前と自分の気持ちと
(なんだ?これ)



鼻に手を当てている俺の様子を見ていた熊さんの面白そうなものを見る顔に、背中に冷たいものが走る。



ーー嫌な予感だ。



「まことー、鼻血出してたんだぜ!」



片桐さんの声も上から降って来た。



(あぁっ‥。やっぱりか‥。)



俺は子供の時分から割りと鼻血がすぐ出るタイプで。

ひ弱な体は鍛えて克服したけれど、どうも興奮したり、のぼせたりすると、血を見る羽目になることが多い。



谷口さんの話では、片桐さんと浴槽に漬かっていた俺。
片桐さんと話していた最中に聞こえてきたあけすけな女子の会話の後―‥。

顔を真っ赤にしてヘロヘロになったらしい。


ヤバイなと思った片桐さんが俺を湯槽から引き上げ、
脱衣所へ運ぶ途中、俺か本格的にダウン。鼻血たら~ん。みたいな。



――恥ずかしい。お婿にいけないだろ!俺。



だいぶ落ち着いて来て躯を起こせば、裸の俺の大事な急所に一枚タオルが掛けられていた。



「女子の話にムラムラ来たのか?若いなーまことは!」



笑いながら小突いてくる熊さんは結構うざい。



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