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アンバランスなsweet
第11章 不審な影
「では15分休憩。私は車で煙草を吸ってくるから。」



診療所内の他に敷地内禁煙。
うちの診療所はそういう決まりになっていて。喫煙者には肩身の狭い職場になっている。



「ん――っ!」



背筋を伸ばして、肩を回す。
身長が高い私は色んな場所が人より長いから。
事務室の机は少し低くて、どうしても猫背気味になってしまうのだ。



「コーヒーはいりましたぁ!」



未希ちゃんが眠気ざましのコーヒーを入れてきてくれて。
啓子先輩が焼いて来てくれたクッキーと共に暫しのブレイクタイム。



「ねぇ、未希ちゃんも、紫乃ちゃんも彼氏出来たんでしょ?」

「はい。」

「‥ええ。」


啓子先輩の言葉に、
色付く様に艶やかに微笑む未希ちゃんは幸せそうで。
私もそれにつられて一緒に微笑む。


あれから片桐さんと合う前に、
私はレセプトに突入してしまい、片桐さんは勤務。
早くもすれ違いな日々だった‥。


片桐さんにお付き合いすると言う返事をしたものの、気持ちはすぐには割り切れるものでは無く、未だに真くんのことを考えてしまう自分がいる。



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