この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
堕女の鬼
第2章 見られていた日常

あの日…
私は県外に友人を車で送った帰り…
眠気覚ましにと帰り道のコンビニ
へ車を止めた
店内ですぐに水を手にとり
レジに向かおうとした時…
私は彼に出会ってしまった
掴まれた手が痛い…
離して下さい!
手をほどこうと顔を見た瞬間
あの男だとわかった
だから余計に怖かった
離さないよ!
いつもあんたを探してた…
あんたも俺を見てたろ!
ストーカーなの?
いつもの偶然は必然?
今日も…つけてた?
恐怖心で身体がすくんだ
男が私の耳元に顔を近づけて
囁いた
怖がらないでよ…
頼むから
今度会ったら
コクるつもりだったから
話だけ聞いてほしい…
照れながら私を見る
レジに目を向けると
店員が迷惑そうに顔を背けた
話だけって…
手を離して下さい!
わけわかんないし…
恥ずかしさと恐怖心で
私は手をほどこうとした
話聞かないなら…
家に押し掛けるよ…
冗談だけど!
私の手を離し…
私が買うはずの水を取り上げ
レジで精算し…
当然のように私の車の助手席に乗り込んできた

