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ブラックチョコレート
第3章 バレンタインデー
公園に着くと、星弥くんが
ベンチに座って待っていてくれた。
星弥くんの姿を見つけると、
さっき止まった涙が溢れてきた。
星弥くんはわたしを見つけると、
ベンチから立ち上がり
ゆっくりとこちらに歩いてきた。
泣いてるところを見られたくなくて、下を向いたら
星弥くんが頭をぽんぽんと軽く叩いて
「紅里、がんばってくれてありがとう」
って言うから、涙がぽたぽたと地面に落ちた。
わたしはなんてかっこわるいんだ・・・
「昨日は・・・うまくいったんだよ・・・?」
「じゃあ、また作ってくれる?」
「・・・うん」
よしよしと優しく頭を撫でると、
ぎゅっと抱きしめてくれた。
「うち、帰ろう?」
「うん・・・」