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ブラックチョコレート
第3章 バレンタインデー



ラッピングを全部取り払い、白い箱を開けると
星弥くんは中身をテーブルの上に出した。

それはお揃いのマグカップ。

星弥くんのは白、わたしのはピンクで
白のマグカップは両側に丸い持ち手が付いていて
ピンクの方は片方は丸い持ち手になっているけど
もう片方が白のマグカップに腕組みを出来るような、
カップル専用のマグカップだった。


「あの・・・お揃いのマグカップって・・・
 わたしの夢だったので・・・気に入らなかった?」


するとわたしにニッコリと綺麗な笑顔を向けると


「すげぇ嬉しい・・・俺も何かお揃いしたかったから。
 紅里、こっちおいで」


両手を広げて、わたしを呼ぶ。


星弥くんに近付くと、わたしの腰に巻きつく。


「紅里、ありがと」

「うん、喜んでくれて嬉しい」


星弥くんの頭を軽く抱き寄せた。



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