この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ブラックチョコレート
第3章 バレンタインデー
ベッドサイドにあるチェストの上に
〝紅里へ〟と書かれた
半分に折りたたまれた紙が置いてあった。
「なんだこれ?」
それをぺらりと開く。
そこには
『紅里がお風呂に入ってる間にダッシュで書くから、
すっごい字が汚いけど許してね!』
と初めに書いてあって、
その後にはガトーショコラのレシピと
コツが書いてあった。
わたしが作ったものよりも材料が少なくて
これなら出来るかもしれない!と思い、
洗濯と掃除を終えてから一度自宅に帰った。
スーパーが開く時間になって出かけると
星弥くんのレシピに書いてある物を
少し多めに買って家に帰る。
星弥くんのその手紙には
『俺んちで作ってもいいよ』って書いてあったけど、
すぐにママにでもパパにでも試食してもらいたくて
わざわざ家で作ることにした。