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ブラックチョコレート
第4章 旅行に行こう
1時間程経って工房に戻ると
さっき作ったキーホルダーが出来上がっていて
星弥くんと自分の作った物を交換した。
「紅里って、ほんと不器用」
クスクス笑いながらそう言われて
すごく恥ずかしくなった。
「だって昔から図工とか苦手だったんだもん!」
おなかの星はうまく出来たけれど、
イヌか?これ・・・っていうくらい
ブサイクな動物が出来上がってしまっていた。
星弥くんが作ったネコはすごくかわいくて
首にリボンをしているように見えるそれは
売り物みたいだった。
「じゃあ自分で使うもん!」
「いいの、これは俺のなの!」
星弥くんはすぐにそれを
自分の持っていた鍵に付けてしまった。
だからわたしも、星弥くんの部屋の鍵につけた。
「じゃ、ホテル行こうか」
「うん!すごいかわいいところなんだよ!」
その美術館からはそんなに遠くなくて
車ですぐにそのホテルの駐車場に着いた。