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ブラックチョコレート
第4章 旅行に行こう
クリスマスの次の日、星弥くんの部屋で過ごしただけで
その後はお休みが合わなくて一緒に出かけることはできなかった。
だからこうしてデートしているのが嬉しくて
でもちょっと恥ずかしくて、少しそわそわした。
横を見るとニコニコと嬉しそうに笑っている星弥くんの横顔。
綺麗でかっこよくて、優しくて、
これからもずっとずっと一緒に居たい。
「やばい、紅里もうホテル帰ろう」
「えっ、なんで?」
こうして一緒に歩くの、嫌だった?
「いいから、早く帰るよ」
星弥くんは何も説明しないまま、
車を停めている駐車場に急いだ。
なんで?なんで?
わたしは一緒に歩くだけですごく幸せだったのに、
星弥くんはそんなの楽しくなかった?
車の中に入ると星弥くんは
わたしの頭をぽんぽんと叩いて
「明日また昼間散歩しよ、今はとりあえずホテル帰ろう?」
と言って笑った。
「うん・・・」
少し納得いかなかったけれど、シートベルトをした。