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ブラックチョコレート
第4章 旅行に行こう
星弥くんの足の間にちょこんと座ると
後ろから優しく抱きしめてくれた。
別に暑くなんてないのに汗がでてきて
まだまだ星弥くんにドキドキしっぱなしだ。
星弥くんはわたしの肩にアゴを乗せると
「紅里」と少し低い声で囁いた。
「ん?」
裏返ってしまいそうなわたしの返事。
わたしを抱きしめる腕の力を少しだけ強めると
星弥くんの唇が、わたしの首筋に軽く触れた。
「きゃっ、せっ、星弥くんっ!?」
少ししか触れられていないのに、キスを落とされた場所が
なんだかすごく熱くて、体中に熱が広がっていくように感じる。
「紅里に出会えて・・・よかった」
耳元でそう囁かれた。
「最初紅里をあの公園で見つけた時、毎日毎日忙しくて
夜も遅くまで働いて帰っても、部屋には誰にもいないし
すっげぇ寂しかったんだよ・・・
でもそれ以上に紅里が全身で寂しいって
言ってるみたいに見えて
思わず声かけちゃったんだよね」