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煮詰めたシチュー
第6章 雑記 夢の、また夢

¨基準¨は後天的な文化要素によって打たれた、ひとつの目安に過ぎません。
人が考えたものですから、世代が変われば基準も簡単に動きます。実にいい加減なものです。
でも人はその基準に従って価値や重要性を判断し、時代の都合に合わせてとりあえず分けてしまいます。
便利ですから。
特に人間を分けると統治しやすくなります。
そうやって人種や民族や宗教や国籍に分けられると、それぞれが対等でいることが難しくなります。
同じ人間なのにそれぞれの数や力、時には暴力の大小で不等式が成り立ち、優劣をつけようとします。
人は快楽原則に則って行動しますから、おそらく対等でいることに幸福を感じないようになっているんでしょうね。
無邪気にオラが町のチームを応援するのも、国境の向こうに爆弾を落とすのも動機は同じなんだと思います。

