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煮詰めたシチュー
第1章 雑記 恋とゆで卵
『大輔さんは結婚して良かったですか?』
『そうだな。悪くない』
『幸せなんですね』
『ま、そうだな。
いろいろあるけど。
恋愛とは違うからね』
『でしょうね』
『嫌なとこも曝け出すしね』
『たとえば?』
『オナラしたり、げっぷしたり』
『やっだ。ははは』
『だろ?
トイレの後とかね、俺の後臭いぜ。
一緒に暮らすってのはそういうもんだ。
だから愛情の情のほうに偏るんだよ』
『愛は無くなるんですか?』
『あるよ。あるけど、
それでメシ食えないじゃん』
『ですよねぇ・・・』
『夫婦や家族なんてドロドロしたもんさ。
それがいいんだよ』