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煮詰めたシチュー
第2章 雑記 ジブンのカタチ
峠道には牛女とか肘掛ババァとかオテフリ地蔵とか怖い話がいっぱいあるのです。
次第にそのふわふわは増えていき、舐めるように地面を覆ってしまいました。
スピードを落としてゆっくり走るしかありません。
綿のようにふわふわした白い塊は、峠を登るにしたがってどんどん増えていき、ついには周囲全体を覆いつくしてしまいました。雪国のホワイトアウトのようにほとんど視界が効かなくなってきます。
ヘルメットのシールドが一瞬で曇り、慌ててシールドを上げてライトを点けました。
自分がどこを走っているのかさえわかりません。