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主人公らしくない主人公に恋をして。
第1章 「常識なんて、クソくらえぇぇ!!!」
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「ああああー!いやだぁぁ!もう、俺は帰るぅぅ」
「こらっ、雪。逃げないの。」
今は、放課後。
くそー、赤点ギリギリだったくせに
赤点ギリギリを越したのか、コヤツは。
今は、雪が一番苦手な国語のプリントをしている。
「…だってよ~、主人公の気持ちは?とか聞かれてもさ~俺、主人公じゃねぇからわかんねぇよ。」
あんたは一応この小説の主人公だよ。
叫びたい。
叫びたいけど、我慢だ桜!
「…だからね、何度も言うけどカッコの前後の文書から読み取ってだね、」
「…ふわぁ…」
欠伸をしながら、こいつは…
学ぶ気あるの?!!!
───いや、ないな…ない。
あったら、今までの私の苦労が…。
先生は私に押し付けて職員室に帰っちゃうし、
ああー、もう。
今日は何時に帰れるかな…(トホホ…)