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第9章 足責め
「愛ちゃんの匂い・・・!」
ヒロは鼻を押し付けるようにして、深呼吸をする。
舐めたらこの匂いが消えてしまうから、
存分に味わうまでまだ舐めない。

「ふふ、匂いだけですごい反応だね、そこ」
愛華がヒロの股間を一瞥し、足を降ろした。

ずるずると椅子を引っ張ってヒロの前に来ると、どっかりと座って再び足を差し出した。
座ることによってもう片方の足も自由になる。
ヒールの先で、ヒロの体を引っ掻いていった。

「ンッ、ウウッ!」
愛華の足を支えることしか出来ないヒロが、ヒールでの責めに身をよじらせる。

「あら、痛いの?それにしては勃起してるね」
「ッ、んうッ」

ツンツン、と靴底で触れられると
どこに逃げることも出来ずに背中を丸める。

「ほら、ちゃんと支えて?」
足で顔を押し上げるように体勢を整えさせられた。

「こんなんしたらつぶれちゃうかな?」
股間をつつく足に力が入る。

「ッアァア!!!!!・・・ッハァ、ハッ」
ぎゅう、と踏みつけられたヒロが叫んだ。
しかしそこは頑なに反応を続けている。
ヒロは堪らず愛華の爪先を口に含んだ。

「ンッ!・・なぁに?興奮したの?」
「んぅ、そんなことされたら・・・・!」
「されたら?」
「ッハァ、う・・・良すぎるよ・・・」

喘ぎながら悦びを示すヒロに、椅子に座ったまま鞭を振るう。
二人のためだけにオーダーした一本鞭。

「ッく!!」
一端、頭上で円を描いてヒロの背中へと巻き付けるように打つ。そんなに強い力ではない。

「私も悦ばせて」
「っぐぅ、好きなだけ叩いて・・・ッ」

足を舐めながら鞭に耐えるヒロが可愛くて仕方がない。衝撃に耐えるヒロの息が止まる度に、愛華の体が疼く。

「あぁ・・・たまんない・・・可愛い」

打つ回数を重ねるごとに積もる痛みをヒロは全て受け止めてくれる。

私が鞭を好きだから。それだけの為に。

の、はずだった。
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