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奴隷からのはじまり。
第4章 よん、ヤキいれてあげる。
「ん、ぁあっ……ふぅ」
 漏れる声は意外にも高い。
 玖路香もその動きに煽られて、かぶりを振りながらも応えてしまう。
「いやらしいくうちゃん」
 愛乃が責めるようにつぶやいた。
「混ざる?」
 レンの誘いに、愛乃は首を振る。
「いいの、見てるだけ」
 その美しく大きな目の前で、玖路香はあらわになった胸の先端をつままれ、乳房を揉みしだかれて、ますます蜜を溢れさせる。
「やっ、アッ…あぁあああああっ」
 天井を貫くような高い声をあげて、やがて玖路香は絶頂に至った。ふ、と息を漏らしたレンは、その後もしばらく腰を動かして、やがて満足したように玖路香を解放した。
 床には二人の愛液が滴っている。
 愛乃はそれを指先にすくって、ぐったりしている玖路香の口唇に塗った。
「誰にされてもイッちゃうんだね」
 嘲りを含んだ言葉を与えられて、玖路香の頬には、名付けがたい涙が伝っていた。


 どんなことがあろうと、愛乃が玖路香を見捨てることはない。つまり、解放しないということでもあるのだが、玖路香はいつしかそのことに安堵し、ひどい攻め方をも甘受するようになっていた。なんといっても、愛乃は美しいし、肌を触れ合わせると心地いい。
 だから、ある日の告白は、玖路香を動揺させた。
「あのね、くうちゃん、実はわたし、フィアンセがいるの」
 卒業後には結婚する約束なのだという。
 親が決めたわけではなく、二人の間での約束なのだそうだ。
「なんでもっと早く言ってくれなかったの?」
「べつに教えとく筋合いないと思ったもん」
 二人は、愛の行為を終えたばかりなのに険悪な雰囲気の中にいる。今日は休日で、朝からベッドでいかがわしいことを繰り返していた。
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