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Withdrawal Symptoms
第4章 地獄の幕開け
振り返ろうとしたその時、お兄ちゃんにポンッと肩を叩かれた。お兄ちゃんは母がお皿を洗い始めたのを見計らい、グイッとそのまま腕に力を入れると私を正面に向かせた。
そして私の額に、チュッと触れるだけのキスをした。

「ななな、なにすんのよっ」

私はそう言い両手で触れられたその場所を押さえた。
今、絶対赤面してる。超恥ずかしい。……○にたい。
しかも、こいつにこんな事されて照れるなんて……。
不意打ちなんて卑怯だ、この変態エロ男!
この男がどれ程卑劣で変態かはこの私が一番知っている。熟知している。だから照れるなんてしてはならないのだ、そう、絶対に。誰かこいつを成敗して下さい。お願いします。

「赤くしちゃって、かーわい」

そして今度は耳にフッと息を吹き付けられた。

「い、いやっ」

ちょ、ちょっとお母さんいるのに何やってんのこいつ!!

私の怒りは頂点に達していた。

「触んな、かけんな、ヘンタイ」

だが言ったすぐ後後悔した。

しまった….………。

恐る恐る顔を見る。
彼は笑顔だった。それも満面の。

背筋が凍りついたかの様に冷たくなった。
寒くもないのに身体がガクガクと震える。

「ち、ちがうの! わた、わたしはただーー」

そう否定の言葉を述べる前に、彼が口を開いた。
ニヤッと口元を緩ませほほ笑む。しかし目は。目は決して笑ってなどいなかった。

「美香。風呂入ったらオレの部屋来い。勉強教えてやるよ」

「……」
「あら、良かったじゃな〜い。お兄ちゃんが教えてくれるなんて珍しいわよ。ちゃんと分からないとこ聞くのよ?」




……何をですか?

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