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泡のように
第21章 20.
アキホはスパスパ煙草を吸って、フーッと鼻から煙を吐き出す。
「ん?オマエ誰だよって顔してんな?そりゃそうだよなー。アタシのこと知らねぇもんな。篤志はバカだから無駄にモノを語らねぇからな。アタシはコイツの妹。おまえと同じ。でもおまえと違って血が繋がってる。意味分かる?」
助手席からこちらに身を乗り出して自己紹介するアキホの黒いタンクトップから露わになった華奢な肩には、なんだかけったいな柄のタトゥが彫られていた。
「い、いもうと?」
ふと脳裏に、先日先生のアパートまで送ってもらった時のお兄ちゃんの発言が蘇った。
レイナが生んだ、レイナの兄貴の、2人目の子供って、言葉が。
「え、でも、なんで、どうしてお墓なんかに?」
お兄ちゃんとアキホに視線を行ったり来たりさせる。
アキホは相変わらず煙草をスパスパさせながら言った。
「墓参りに決まってんだろ。おまえのオカーサンがな、命日には来るなっつうから。しかも前後だともしかしたら命日に来れなかった元セートさんが来るかもだから、一週間後に来いって、おまえらのオヤジが死んだとき言ったんだってさ」
「ん?オマエ誰だよって顔してんな?そりゃそうだよなー。アタシのこと知らねぇもんな。篤志はバカだから無駄にモノを語らねぇからな。アタシはコイツの妹。おまえと同じ。でもおまえと違って血が繋がってる。意味分かる?」
助手席からこちらに身を乗り出して自己紹介するアキホの黒いタンクトップから露わになった華奢な肩には、なんだかけったいな柄のタトゥが彫られていた。
「い、いもうと?」
ふと脳裏に、先日先生のアパートまで送ってもらった時のお兄ちゃんの発言が蘇った。
レイナが生んだ、レイナの兄貴の、2人目の子供って、言葉が。
「え、でも、なんで、どうしてお墓なんかに?」
お兄ちゃんとアキホに視線を行ったり来たりさせる。
アキホは相変わらず煙草をスパスパさせながら言った。
「墓参りに決まってんだろ。おまえのオカーサンがな、命日には来るなっつうから。しかも前後だともしかしたら命日に来れなかった元セートさんが来るかもだから、一週間後に来いって、おまえらのオヤジが死んだとき言ったんだってさ」