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泡のように
第22章 21.
レイナはまんまるいボブカットに、雑誌から切り抜いたような今風のメイクで、20代のOLが身に付けるようなふわふわした黄色い花柄のノースリーブのワンピースを着ていた。
アキホを抱きしめながら全身で帰宅を歓迎していたレイナは、私の存在に気付くと大きな瞳を更に大きく見開いて、そしてすぐに近寄ってきた。
「智恵子ちゃん会いたかった!」
そう言って初対面の私を強く抱擁するレイナの声は、子猫みたいな可愛らしい顔とは似ても似つかず、びっくりするくらい酒に焼けていた。
「会いたかった!会いたかった!」
某アイドルの如くレイナは何度もそう言って、私のほっぺたを両手のひらで挟んでグリグリグリグリ強く撫でた。
レイナは13歳でお兄ちゃんを生んだはずだから、今40歳のはず。
でも40歳になるはずのレイナの顔には、もともとなのか、それともよっぽど化粧が上手いのかどちらかはわからないけれど、結論的に言うなれば、目立つ皺やシミがひとつもなかった。ついでに毛穴も。
レイナはぱっと視線を上に向け、どうしてこんな屈託のない笑顔になれるんだろう、とこちらが卑屈に思うくらい嘘のない笑顔を浮かべて、お兄ちゃんに言った。
「ほんとに嬉しい!ついに智恵子ちゃんに会わせてくれたのね!?篤志がお墓参りに一緒に連れてきてくれたんでしょう?ああ、会いたかった!」
言い終わる前にレイナは再び私を強く強く抱きしめたから、お兄ちゃんが首を左右に振ったことには気付いていない様子だった。
わけがわからないまま、私に頬ずりする若作りの美人なおばさんのおっぱいのやわらかさを胸元で感じるしかなかった。
アキホを抱きしめながら全身で帰宅を歓迎していたレイナは、私の存在に気付くと大きな瞳を更に大きく見開いて、そしてすぐに近寄ってきた。
「智恵子ちゃん会いたかった!」
そう言って初対面の私を強く抱擁するレイナの声は、子猫みたいな可愛らしい顔とは似ても似つかず、びっくりするくらい酒に焼けていた。
「会いたかった!会いたかった!」
某アイドルの如くレイナは何度もそう言って、私のほっぺたを両手のひらで挟んでグリグリグリグリ強く撫でた。
レイナは13歳でお兄ちゃんを生んだはずだから、今40歳のはず。
でも40歳になるはずのレイナの顔には、もともとなのか、それともよっぽど化粧が上手いのかどちらかはわからないけれど、結論的に言うなれば、目立つ皺やシミがひとつもなかった。ついでに毛穴も。
レイナはぱっと視線を上に向け、どうしてこんな屈託のない笑顔になれるんだろう、とこちらが卑屈に思うくらい嘘のない笑顔を浮かべて、お兄ちゃんに言った。
「ほんとに嬉しい!ついに智恵子ちゃんに会わせてくれたのね!?篤志がお墓参りに一緒に連れてきてくれたんでしょう?ああ、会いたかった!」
言い終わる前にレイナは再び私を強く強く抱きしめたから、お兄ちゃんが首を左右に振ったことには気付いていない様子だった。
わけがわからないまま、私に頬ずりする若作りの美人なおばさんのおっぱいのやわらかさを胸元で感じるしかなかった。