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泡のように
第27章 26.
店にレイナから電話が掛かってきたのは、タイミングよく、私の髪型が、剛力彩芽・・・ではなく、彼女に憧れるとてつもなく童顔な中学生みたいな感じに仕上がった時だった。
「ヤッター!アタシ、メロンって大好きなんだよ!店にいま智恵子が来てっから、一緒に連れて行くわ!」
なんて、驚くほど勝手な約束を取り付けて、アキホは締めたままだった店の鍵を開けた。
高層マンションの2階から見える景色は、紺色に染まる雑踏に車のヘッドライトがチカチカと赤や黄色に光ってばかりで、目障りだった。
「もらったのー」
なんて言いながら、アキホは先日と同じリビングのピカピカに光るガラステーブルの上に切り分けたメロンの皿を置いた。
万が一汁でも溢したら殺されるんじゃないかってびびりながら、先生の真似をしてちゃんと手を合わせてからスプーンを握る。
アキホとタカシは「メロンだヤッター!」と言ってすぐ、手で掴んでバクバク食べていた。
「ちょっと、汚さないでよ!」
案の定レイナはヒステリックな声を上げて、すぐにキッチンへ向かうと台ふきんを5枚も手にして戻ってきた。
「もう、ほんとにあんたたちはパパと一緒でガサツなんだからいい大人のくせして・・・ほら、智恵子ちゃんを見習って!」
そして、しじゅうそこらへんを拭いて回っていた。
「部屋が汚れたら心まで汚れた気になるのよ」
なんてぶつくさ言いながら。
部屋を汚されたくないなら呼ばなきゃいいじゃん、なんて思いながらレイナの神経質のせいで味もわからないままメロンを食べ終わり、ひとまずごちそうさまでしたと手を合わせた。
「ヤッター!アタシ、メロンって大好きなんだよ!店にいま智恵子が来てっから、一緒に連れて行くわ!」
なんて、驚くほど勝手な約束を取り付けて、アキホは締めたままだった店の鍵を開けた。
高層マンションの2階から見える景色は、紺色に染まる雑踏に車のヘッドライトがチカチカと赤や黄色に光ってばかりで、目障りだった。
「もらったのー」
なんて言いながら、アキホは先日と同じリビングのピカピカに光るガラステーブルの上に切り分けたメロンの皿を置いた。
万が一汁でも溢したら殺されるんじゃないかってびびりながら、先生の真似をしてちゃんと手を合わせてからスプーンを握る。
アキホとタカシは「メロンだヤッター!」と言ってすぐ、手で掴んでバクバク食べていた。
「ちょっと、汚さないでよ!」
案の定レイナはヒステリックな声を上げて、すぐにキッチンへ向かうと台ふきんを5枚も手にして戻ってきた。
「もう、ほんとにあんたたちはパパと一緒でガサツなんだからいい大人のくせして・・・ほら、智恵子ちゃんを見習って!」
そして、しじゅうそこらへんを拭いて回っていた。
「部屋が汚れたら心まで汚れた気になるのよ」
なんてぶつくさ言いながら。
部屋を汚されたくないなら呼ばなきゃいいじゃん、なんて思いながらレイナの神経質のせいで味もわからないままメロンを食べ終わり、ひとまずごちそうさまでしたと手を合わせた。