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藍城家の日常
第4章 手取り足取り腰取り
何も考えてはいけない、大切なのは無心になること。
そう、無心。

ゴクリ、誉は固唾を飲みながら、片手で尻を持ち上げて肩越しに夜光を見つめた。


『……どうぞ、夜光様……』


今度こそは耐え抜いて、こんな生活に終止符を打って見せる!
誉は前みたいに机の上の書類がくしゃくしゃにならないようにそれを寄せた。

やわやわと尻に触れる夜光の手付きに、誉は感じまいと一点を見つめている。


「……随分真剣な顔だな……色気の欠片もねぇ」

『今の私は色気だなんて、そんなことを考えている状況じゃないんです……!』

「まぁ、それもそうだな……」


誉の必死さが伝わる声音に、夜光はふっと苦笑した。


ズプっ!

『あぐぅっ!』


何もしなくても潤っていた秘部に、突然肉杭が打ち込まれて、誉は大きくのけ反る。

無心!

誉はふるふると小刻みに震えて、ただただ耐え凌いだ。
実際、賭けの回数を重ねる毎に我慢に慣れてきてはいるのだ。

この前はすんでのところでイってしまった。
あと、もう少しなのだ。


『っふ……ふぅ、ふぅ……っ』


ムシン!

私は夜光様のお許しの言葉に耳を傾けていればいい……

誉は自分に言い聞かせる。
だけど、

自制によって体の中に溜まった熱が、燃え上がられずに燻っているのが、女の芯はじんじんと痛いほど充血して、腫れ上がっているのが分かる。

早く解放されたいと叫んでいる。


ぐちゅ……、ぐちぐちっ!

『ひ……っん、はぁ……は、ぅ……!』


ぐるりと中が掻き回される。
一度熱を出しただけではそうそう固さを変えない肉棒が、誉の中を擦り上げた。


「……動くぞ」

『はい……っ』


誉は突かれる度に強張って、絶頂に近づきつつある体を無理やり緩めるのを繰り返す。


パン……っパン、パン……ぐち、パン……っ

『ひっ、あっ……!う、んん……!ふぁ、ぁぁあ!』


比較的緩やかな律動なのに、今の誉の敏感な体には耐えがたい。

あぁ、駄目……
タカが外れる……

じわじわ、蝕んでいくように頭の中が欲で染め上げられてしまう!
感じてしまう……


『ぁ、ああ……っん、ふ……はぁん……っ』


理性のバロメーターの限界が近づいていくのと同時に、誉の声も抑えられずに高くなっていく。

だめ、だめ、あと少し……
お願い、どうか、もうイっても良いと仰って……!

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