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藍城家の日常
第3章 桃のシロップ漬け
「どうした……まだ練習が必要か?」

『いっいいえ、夜光様!とても、 べ、勉強になりましたから、今から成果をお見せします』


誉は赤面しながらも、真剣な表情だ。


「くくっ……そうか。それは楽しみだ」

『で、ですが……あの、せめて……』


誉は視線をきょろきょろとあちこちへ向けて、中々夜光と目を合わさない。


「……」


夜光は、彼女の気持ちを汲み取ったみたいに、ゆっくりと目を瞑った。

誉はホッとして夜光を見つめる。


(長い睫毛……)


ごく、と生唾を飲み込む。

彫刻の美術品のように、整った顔。

その美しい曲線を描く輪郭や、
朝日を浴びる、キメの細かい肌は滑らかで、ずっと触っていたくなる。


(綺麗)


誉がそっと、僅かに震える指で夜光の唇をなぞる。

ぴくり、と彼の瞼は微かに動いた。


「……まだか」

『あっ!た、只今……』


誉は慌てて、夜光の顔を両手で優しく添え、頭の中で言葉を繰り返す。


(唇を重ねて、舌を絡める)

ドクン、ドクン……


耳元まで強く鳴る鼓動の音が、どうか聞かれませんように、誉はそう願いながら


……ちゅ


夜光の唇に自分の唇を当てた。
ふわりと耳元でたわんだ誉の髪が弾けて、夜光の顔にかかる。


ちゅく……

舌を少し出して彼の唇に押し付けると、すぐに隙間ができる。

そこから舌を入れると、何か固いものに当たった。
これは……歯だ。


『……んっ』


誉の舌は優しい生き物のような動きで、夜光の舌を探った。


「、」


ぬるりとしたものに行き着いて、誉はそれに舌を絡めようとするが、それは逃れるように引っ込んだり、横にずれたりする。


『ぅ……んっ、ふ』

(逃げないで……!)


誉の、夜光の顔に添えてあった手の力が少し強くなる。
唇を押し付けて舌を伸ばすと、誉はようやく夜光の舌を絡めた。


くちゅ……ちゅ……


しばらくそれを続けると、誉はぱっと唇を放す。


『これで、良い、ですか?』

「最後が気に入らなかったが……まぁ、良い。合格だ」


夜光はゆっくり瞼を開けて、唇を舐めた。
そしてふっと笑って


「約束だ。褒美をやる。朝から抱いてやろう」


そんなことを言う。


『はっ!?』


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