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藍城家の日常
第3章 桃のシロップ漬け
『……ぁ、ああ……、』


何度か痙攣を繰り返した誉は、くったりとその身を投げ出して、せめぎ合う余韻に浸った。


「‘イく’ときちんと言えたな」


秘部から顔を離した夜光は、ぺろりと自分の唇を舐めてくつくつ笑う。


「だがこれで終わると思うな。さぁ、本当のお楽しみは……」


これから。

夜光の言葉に、誉はごくり、と唾を飲み込んだ。

こんなに体は疲れているのに、望んだ‘イく’感覚を味わったのに、

まだ、自分の体は求めていた。

ムズムズが止まらない。
爛れているのは、もっと、指じゃ届かない、奥なのだ……


「誉……お前の言葉で、俺を誘ってみろ……」


頭が熱で浮かされ、芳しく甘い匂いにほだされる。

この疼きはどうやったら鎮まるのか。
それを叶えてくれるのは……


『……ほ、……欲しい、です……夜光様のもの、を……ど、どうか、私……に』


今ここに居る、彼だけ。

欲しい、ほしい、ホシイ


『ぃ……い、いれて……くださ、い』


誉は懇願の言葉を紡いだ。


ーーー


『……っ』


夜光に従うままに、誉は布団の上で四つん這いの格好をされていた。

後ろに居る彼に背中を見せて、尻をつき出す体勢だ。


(こんな格好で……するの……)


夜光の姿を直接見ることができないので、誉の胸の内には不安と好奇心が押し寄せていた。

ドクドクと脈打つ胸の高鳴りが止まらない。


ひや……

『ぅんっ!』


背中から尻には、またあのとろりとした透明な蜜を垂らされる。
突然の冷たさに誉はくぐもった声を漏らした。


『ふ、ふっ……ん……んぅ……っ』


夜光の大きな手のひらで伸ばされた蜜が、誉の尻から太股へと伝う。

それから、


とぷっ!


『ひゃあっ』


もう十分な程濡れそぼった花びらに、これでもかと言うくらいその蜜をかけられた。

誉の秘部は完全なるぬめりで覆われ、テラテラと妖しく光輝く。

一番敏感なところに、そんなにたくさんの媚薬が染み込んだら……


(どうなってしまうのだろう……)



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