この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
藍城家の日常
第4章 手取り足取り腰取り

嫌われてしまったのだろうかーーー
誉の胸の内はじわじわと焦りと恐怖に蝕まれていく。


「あのようなこと、とは?お前は一体何をしていた?」


そんなこと、口に出すなんて憚るような恥ずかしいことなのに、夜光の眼差しは有無を言わさない。

逆らったら、もっと悪い方向に行って、もっと嫌われてしまうかもしれない。
それが怖くて、誉はぎゅっと噛んでいた唇を思い切ったように開いた。


『……じ、自分で自分の体を慰めておりました……っ』

「何故?」

『体の奥が、変で……どうしても、我慢、できなくて……本当に、ごめんなさい……』


ツっ……


『っ!!』


衣を纏った誉の体。
その中の潤い切ったところから、雫が一粒滴って太腿を伝うのを感じて、焼けるように熱い頬が、一層燃え上がる。

ぴくっと体を震わせたが、気づかれまいと振る舞う誉を知ってか知らずか、夜光をそんな彼女の様子を横目で見つめていた。

少しの沈黙の後。


「駄目だな……」


溜め息交じりに彼はそう呟いて、バサッと目を通し終えた書類を机に放る。


「俺がいつ、出張中には自慰をして凌げと言った。自分だけが我慢していると思っているのか?」

『え?』


きょとんとする誉に、夜光は呆れながら首を回すとポキポキと音がする。
さらさらと流れる艶やかな藍色の髪の中から現れた首筋に、誉は自然と目が行ってしまう。

微かに動く筋や形を変える影、なんて艶めかしいのだろう。

見惚れている自分に気付いて、誉はパッと視線を下した。


「時を置いて耐え凌いだ後の快感は、男も女もそれはもう普段の比じゃねぇ……お前はそれを知らないようだから、今から証明してやる……」

『それは、ど、どういう意味ですか?』


……何だか、嫌な予感がする。


「……仕置きだ」


腕を組んだまま椅子にもたれる夜光は、首だけこちらに向けて、にやりと不適な笑みを浮かべていた……

/156ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ