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父と娘の近親相姦日記 第2部 暴走編
第39章 事態を収拾するには勇気が必要だ。いろんな勇気が。
[12月27日(土)] 風景:桜井家玄関前
父がドアを開けると、玄関先には二人が待ち構えていた。
「パパッ、お帰りっ」
勢いよく柚子が声をかける一方で、華は少し後ろの方から心配そうに父をうかがう。
「ああ。ただいま。」
「どうだった?」
柚子は問うが、すでに父の少し得意そうな表情からその答えは見えていた。
「ああ。うまく話がついた。もうこれで、奴はうちに関わることはない。…いや…まあ厳密にはもう少しの間、柚子の先生ではあるが…それでも嫌がらせのようなことはしないだろう。」
「勝ったんだね?」
「まあな。あいつが自暴自棄にでもならない限りは大丈夫だ。もっとも奴もバカではないから、そうはならんだろ。」
そこで柚子と華は顔を見合わせた後、小さく頷くと、がしり、と抱き合った。
「よかった、よかったね。お姉ちゃん。」
「うん…よかった。」
「んっ?どういうことだ?」
そこで華がようやく口を開いた。ここ最近の表情とは違い、明るい、元の華の表情である。
「ふふっ、どうってことでもないんだよ。あいつは狡猾な奴だからさ、おバカなお父さんじゃ負けちゃうんじゃないかって、二人で心配してたの。(笑)」
「ひっ、ひでーな。しかし何であいつが狡猾だって知ってる?」
「あ、いや…ほら…一度…一度会ってるじゃない?山下公園で。見た感じ、だよ。」
「なんにしても、勝てたのはお前たちがパパと一緒に覚悟を決めてくれたからだ。ありがとう…ってわっ!?」
華は突然、飛びかかるように父に抱き着くと、涙をにじませながら唇を合わせた。