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父と娘の近親相姦日記 第2部 暴走編
第25章 怒 IKARI
[10月22日] 父の告白日記
玄関先でセックスに興じる私と柚子の姿を、まともに目撃してしまった華が普通でいられるはずはなかった。
それはわかる。そしてその悲しみも怒りも、どう表現していいかわからなくなってしまっていたのだろう。
しかし、その般若のような憎しみのこもった表情は、私を心底恐怖させた。
何度も拳で殴りつけられる、その痛みも恐怖を増大させていく。
泣き崩れたままの華の、心の奥底からほとばしる怒りと憎しみを目の当たりにし、私はそれをなだめる術を持たない。
言い訳らしい言い訳も思いつくはずもなく、私は顔の形が変わっていくほど華に殴られつづけ、ただひたすらにその怒りが収まるのを待つしかなかった。
結局、私は華をナメていた。いや、女性を…いや、もっと言うと人間をナメていたのだ。
私は、恐怖など抗いきれないほどに強大な力の差の元にしか存在しない、そう思っていた。そして、心の強さがあれば、それすらも乗り越えられるとも考えていた。