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父と娘の近親相姦日記 第2部 暴走編
第26章 変わってしまった日常で、果実は売られる
[10月25日] 風景:ラブホテル
話は10日ほど前にさかのぼる。それはあの事件から3日ほど後のことだ。
「これがラブホかあ…こんなにマジマジとみるのは初めてだ…前からここ、気になってはいたんだよね。」
二人は自宅からそう遠くない、国道から少々裏へ入ったところにあるラブホテルの前で佇んでいた。
「華は……初めてなのか」
「あったりまえでしょう。私も…リョウタ…も、まだ高校生だよ?」
久しぶりにリョウタの名前を口にして、少し娘はうろたえる。しかし父はそこをスルーして会話を続けた。
「だけど今は入ろうとしている。」
「だから、頑張って大人っぽく見えるようにお化粧してきたんじゃん。」
化粧慣れしていない娘がする厚化粧は、大人っぽく見えるというよりは少々滑稽な顔立ちとなっていた。濃すぎるチークは化粧というよりもはや迷彩塗装だ。
「そう、だな。しかしなんでまたラブホに来たいなんて思ったんだ?」
築30年は経っているであろうこのラブホテルの外観は少々古めかしく、お城のような派手な建屋を高い壁が囲っている。
壁の内側へと歩みを進めながら、父はそのように聞いた。