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甘い蜜
第1章 ひとひら
「はぁぁぁぁぁぁ........」
「これはまた大きなため息ですね?」
テラスの机に突っ伏しているところに
温かい紅茶の用意を持って現れたのはすべての元凶
「あんたのせいよおおおおお
ばかばかばかぁぁぁぁあああああ!!!」
「姫様痛いですよ」
精一杯背中をぽんぽんと叩いても
爽やか〜な笑顔を浮かべながら紅茶を入れる、本当に憎いやつ.....!!
「どうされたのですか?
また居眠りでも?」
「な、なんでそれを.....!!」
「姫様のことなら大概わかりますよ」
そういって紅茶を差し出す元凶は嫌になるほど綺麗で
もはや絵じゃないかってくらい
「誰のせいだと.....!!」
「私のせいですかね?」
私の目の前にいるこの元凶は、イザル・アリヤード
私の専属執事だ。
いちよー美に愛されるこの国の王族であり、第一皇女である私が他国に行っても蔑ろにされるくらい
イザルの美貌はすごい
細身でしなやかなのに筋肉質な身体で
身長もスラーっと高くて脚なんかそこらへんの男の人と比べたら2倍はあるんじゃないかってくらい長くて(本人はズボンを買うと丈が短くて合わないから嫌なそうだけど)
端整すぎる顔立ち
美しいブロンドの髪
そして何より......_______
「_____姫様?
わたしの顔に何かついていますか?」
「ハッ!!!
いえ!ちがうの!
ま、また.....イザルの瞳みてしまって.....」
_____.....綺麗で何もかも吸い込んでしまいそうなくらい澄んだ青い瞳
「..............本当に姫様はこの瞳を気に入ってくださいますね」
「だって!!
イザルの瞳は本当に美しいもの!!!!
他の"人間"でもイザルほど綺麗な瞳はいないわ!!!!!」
「"人間"特有の色ですしね....」
イザルは眉間にシワをよせて目を閉じる