この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
§ 龍王の巫女姫 §
第6章 凌辱の初夜

飲んだ瞬間、焼けるような痛みが喉を襲った。
「──!」
水鈴は口と目を固く閉じて、熱い液体をなんとか呑み込んだ。
“ 熱いっ‥だけどこれなら我慢できる ”
喉を押さえて死を待つ。
「……」
「……?」
しかし目を開けたとき、そこは変わらず閨房の中。
「…こ…れ」
きょとんとした様子の水鈴は自分の身体を見下ろした。
痛くない、どこも、苦しくない。
相変わらず喉はヒリヒリしているが、それ以上は何も起こらないのだ。
「…どういうこと…?」
水鈴は横に座る男に問う。
わたしはいま、王を殺そうとした罪で毒を盛られたのではなかったのか。
…それとも、即効性が無い毒なのか。
「なんだ…不服そうだな」
「…なっ!?」
戸惑う彼女を目の前に
何を血迷ったか。炎嗣は自身の杯に酒をつぐと同じように飲みほした。

