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§ 龍王の巫女姫 §
第6章 凌辱の初夜

飲んだ瞬間、焼けるような痛みが喉を襲った。

「──!」

水鈴は口と目を固く閉じて、熱い液体をなんとか呑み込んだ。


“ 熱いっ‥だけどこれなら我慢できる ”


喉を押さえて死を待つ。




「……」


「……?」


しかし目を開けたとき、そこは変わらず閨房の中。



「…こ…れ」

きょとんとした様子の水鈴は自分の身体を見下ろした。


痛くない、どこも、苦しくない。

相変わらず喉はヒリヒリしているが、それ以上は何も起こらないのだ。



「…どういうこと…?」


水鈴は横に座る男に問う。

わたしはいま、王を殺そうとした罪で毒を盛られたのではなかったのか。


…それとも、即効性が無い毒なのか。



「なんだ…不服そうだな」

「…なっ!?」


戸惑う彼女を目の前に

何を血迷ったか。炎嗣は自身の杯に酒をつぐと同じように飲みほした。


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