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§ 龍王の巫女姫 §
第6章 凌辱の初夜

「何を考えているの!?」

叫んだ水鈴は咄嗟に彼の杯をはたき落とした。

カランと乾いた音と共に杯が床に転がる。


「…ァ…なんで毒を…!!」

「ハッ、暗殺犯が何の心配をしている」

「っ──まさか…、毒じゃないの…!?」


さも可笑しそうに笑う炎嗣を前に、水鈴はその場に崩れた。



“ 騙された… ”



「何て人…!! こんな嘘をつくだなんて…」

「…まさか本当に飲むとは思わなかった」

「──…!」

「無理矢理、飲ませてやろうと思ったのだが…」


そう言って、瓶子を傾けて直接 酒を飲む。



「毒は毒だ。──お前にとってはな…」


「…あ…?」



崩れた水鈴はその時
自身の異変に気づき始めた──。




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