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§ 龍王の巫女姫 §
第7章 蕩ける果実
「教えてやろう。暗殺を狙うならな…寝込みを襲うのが常套手段だ」
次は機会をモノにしろ
挑戦的な言葉を発して炎嗣は彼女を寝台に押し付けた。
「…寝込みを…」
「そうだ」
そんな卑怯なことをして許されるの?
「──…俺が憎いのだろう?お前の愛した村も、人間も、男も…失ったのは誰の仕業か」
「…言わ…ないで」
わたしの悲しみが暴走してしまう。そんなことを神は御許しにならない。
──なのに、この男が憎い。
「神様はそんなことを願っていない…!!」
「…神はお前を見捨てた」
「……っ」
見捨てられた、そんなことぐらい
「気づいているわ……っ」
「…ふっ、なら素直になれよ」
炎嗣は一度顔を近づけてから、彼女の身体を解放して寝台から降り立った。