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§ 龍王の巫女姫 §
第9章 龍は孤独を歩む

邸の主が連行された今、部屋にいるのは炎嗣と水鈴の二人だけ…。


「……ゴクッ」


耳からの情報だけでは、どうしたって不安で…

急に静かになったその部屋で水鈴は唾を呑み込んだ。



「…誰も…いないのですか…?」


「俺がいる」


「──…!!」


恐る恐る空中に語りかけると、間髪入れずに返事が返ってきた。


その声は、やはり水鈴の予想通り。

聞き間違いではなかったようだ。


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