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§ 龍王の巫女姫 §
第19章 神への捧げ物
なら…もし戻らなかったら?
炎嗣様の愛を拒んだことになって、わたしは自由になるのだろうか。
彼はわたしを諦めて
ひとりで王宮に戻るのか。
“ 選択の時間は今しかないってこと…? ”
彼のもとに行くかどうか、今…選べということ?
炎嗣様と花仙
自分が本当に愛する人を、ここで選べということ?
....ガサッ
「なんと…これは幻か」
「──…!!」
その時、背後で草を踏む音がした。
“ 誰…っ!? ”
振り向いた水鈴は、間髪いれずに声をあげる