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§ 龍王の巫女姫 §
第19章 神への捧げ物

彼女は御堂の中に戻っていた。そして彼女が横たわるその御堂は…まさに今、燃えていた。

周りは火に囲まれている。

次々と隅の柱が燃え朽ちて、大きな音と共に倒れていた。


黒々とした煙り──


そして、燃える堂の中にいたのは水鈴だけではなかった。


「…ケホッ ゴホッ…っ…炎嗣 さま」


水鈴は両手を床につけたまま這うようにして彼に近付く。



どうしよう、涙が止まらない──

何故、炎嗣様までここにいるの?



「…炎嗣様…!! ハァハァ…ッ、えん、し、様…!!」


どうしてあなたが
血を流してここに倒れているの?




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