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§ 龍王の巫女姫 §
第3章 永久( トワ )の別れ唄

もとの巣に戻せば親鳥が世話をする。

しかし、雛を持って腕をあげた彼女は戸惑った。


“ 背が届かない… ”

幹の巣は高い位置にあり、彼女の身長ではそこまで手が届かなかったのだ。


背伸びをしたり、あらゆる手を尽くすのだけれど身長ばかりはどうしようもなかった。


踏み台になるような物も森の中では見つからず…

『…っ、ハァ』

途方にくれる…。



その時だ、彼が現れたのは


『…誰…?』


『雛をこちらに渡してください』



そう言ってわたしから雛を受け取り、巣に返してから何も言わずに立ち去って行ったのは…




────…




「あの日わたしが見たのは、間違っても化け物などではなかったわ」


「──…」


「あなたは雛の命の恩人です」




その数日後に、同じ場所で再び巡り会った二人。


名前を持たないと言った彼に
彼女は『花仙』という名をつけてそう呼んだ。


花仙とは…

書物の中での言い伝え、白梅の精の名前だった。


女人のようだと思ったが彼はその名を受け入れた。



そして共に成長を見まもったあの小鳥は立派に巣立っていったのだった。




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