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§ 龍王の巫女姫 §
第22章 蛇の落とし子

「…僕は、貴方に感謝しています」
「……っ」
動けない光丞帝
優しく微笑む蒼慶
「この目と可笑しな力のせいで…会う者は皆、僕を避けたし、気味が悪いと罵られてきました」
親もいない、孤児として
国中の村を転々とする日々──
「ですが貴方は僕に名を与え、息子と、そう呼んで下さった。居心地が良いとは言えなくても…居場所を与えて下さいました」
「……」
「そして…弟まで……、…ッ」
そこまで言って 言葉を詰まらせた。
蒼慶はゆっくりと立ち上がった。

