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§ 龍王の巫女姫 §
第23章 愛するあなた達へ
八年前
燃える牢に残され、死んでゆこうとする中で…
確かに蒼慶は、笑っていた。
そこまでは全てが彼の計画通りだったからだ。
《怒り》を背負わされた嘆かわしき彼の命は、ここで人知れず終わりを迎える。
光丞帝は、遺言のとおりに彼の存在を王宮から葬るだろう。
そうすれば正真正銘…
炎嗣こそが唯一の預言の子だ。
“ 炎嗣なら…僕の代わりに国を背負ってくれる ”
これでいいんだ
“ あとは頼むよ ”
僕は、このまま……
“ ───…… ”
ドウシテ
“ ──…苦しいな… ”
ドウシテ イツモ ボクバカリ…?
“ …何故…死ななければならない ”
シニタクナイ