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§ 龍王の巫女姫 §
第3章 永久( トワ )の別れ唄
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何から何まで子供だ…わたしは。
水鈴は顔の角度を変えて、花仙とは反対の方を向いて目を閉じた。
「…ん…」
最近は眠りに落ちるのが怖くて、目を閉じたままいつまでも考え事をしていた。
でも今は…横に彼がいると思うと心が安らぐ。
何よりも安心できる。
あの唄の意味は何もわからないけれど…
でも、今日は怖くない
「──…」
…水鈴様?何の鼻唄を歌っているのですか?
「……ん…」
──それは不吉な唄ですよ
歌ってはなりませんよ。
「…ごめ…なさい…」
耳許で花仙の声がする…
柔らかい…優しい…
「花仙……」
わたしの大切な人……
「好き…‥‥。──‥‥‥」
大好きな人
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