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§ 龍王の巫女姫 §
第25章 終章
水鈴はまだ妃( キサキ )ではない。
炎嗣はとっくにその意を朝廷で伝えているが、臣下達の猛反撃をくらっているところだ。
自分の娘こそを嫁がせようと企む者達ばかりだからと、彼は苦々しく言ったものだ。
「…待っていろ…必ず、俺は奴等を黙らせてお前を手に入れる」
「……はい、待っていますね」
いつもの彼ならどれだけ反対されようが押しきってきた。しかし…これは水鈴に関わることだ。
臣下の納得も無いままに妃になったところで、彼女が苦労するだけだろう。