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§ 龍王の巫女姫 §
第5章 炎の李王

───…
“ そんなこと、できる筈がない… ”
沐浴を終えて白い夜着を着付けられて元の部屋に戻された水鈴。
戸には再び錠が下ろされ、王の呼ばれがあるまで待つように言われた。
彼女はこの状況に絶望した。
伽とはつまり、先ほどの男と男女の契りをするということだ。会ったばかりの、愛情の欠片もわかない相手と。
《 人間の男と契れば、それは神への裏切りだぞ 》
巫女としても禁忌の行為だ。
“それにあの人は、皆の仇だわ ”
絶望を前に落ち着きを取り戻し、水鈴は考えを巡らす。

