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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第12章 揺れる想い


部下は頭を下げると扉を締めて再び馬車を走らせた。


ガタガタと車体を揺らし、走り出した馬車の揺れにアルはハッと我に返る。

今だ重なったままのアレンからアルは慌てて身体を離し、シートの隅にちょこんと座り直した

アルは膝に置いた手を見つめ、俯いたままだ

「……っ…」

‥こんなことなら歩いて帰ればよかった…っ…//

足は確かに楽だけど‥



精神的に…っ…

もうギリギリ‥//


そんないっぱいいっぱいのアルをアレンは再び戸惑わせる


ふっ‥と洩れた笑い声にアルは耳だけを傾けた‥


「残念です‥」


そう続いた言葉にアルはつい、え?と顔をアレンに向けた‥

「残念‥?‥て」

‥残念てなにが?


疑問顔を向けるアルに、アレンは再び頬杖をつきながら、あの魅惑的な笑みを向けてアルを見つめてる


「せっかくいい雰囲気だったのに‥

私としてはとても残念です‥」

「……っ…//」


一重の涼しげな瞳に再び妖しげな光が走る――


一瞬その瞳に捕われそうになり、アルは慌てて目を反らした


‥なに!?…っ…なんなの?──


いい雰囲気ってなに!?
アレンは一体なにが言いたいの!?‥//


一人でドギマギしてるアルの横顔を見つめ、クスクスと小さく笑いながら窓の外を眺めアレンは呟く‥

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