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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第13章 扉への導き
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「アル!お薬が出来たよ!」
風呂から上がり、部屋で一息ついていたアルをマークが訪ねる。
小さな手には、つい今しがた出来上がったばかりの薬の瓶が握られていた。
モニカの母親の為にアルが頼んでいた薬のようだ。
「ああ!ありがとうマーク。
忙しいのにごめんね」
アルはマークを労いながら薬の瓶を受け取る‥
「そうだ!明日一緒に持って行こうかっ?
マークが作ったって紹介しなきゃだし♪
ついでに飲み方も教えて上げて、ね!」
「うん、わかった」
アルはマークにそう約束を取り付けてベッドに潜った
「お頭ー!
会所(かいしょ)の方は準備が整いましたぜ!!
いつ客人が来てもお迎え出来るでやんすよ!」
「よし、まあ全員が揃うまではまだ日がある!!
お前らは引き続き山の警戒にあたってろ」
夜もとっぷりと暮れた頃、山では大山賊・疾風迅雷の輩達が忙しく動き回っている。
お頭の婚儀の準備もままならぬまま、奇妙な厄介事が浮上し、レオ達の根城に四方の頭領達が集まるとあって昼夜を問わず準備に明け暮れていた‥
「お頭っ薬湯の方も整いました!」
「おお、そうか!
ご苦労だったな!!」